病院でもらった『エバステル錠(エバスチン)』と同じ薬って処方せん無しで薬局やドラッグストアで購入できますか?
『エバステル錠(エバスチン)』ですね。
では今回は『エバステル錠(成分名:エバスチン)』と同じ成分の薬が一般用医薬品として購入できるか解説していきます。
<プロフィール>
- 大手調剤薬局の管理薬剤師
- 管理薬剤師歴は10年以上
- 一般用医薬品も幅広く販売
スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。
医療用の『エバステル錠(エバスチン)』と同じ成分の薬は、薬局やドラッグストアで処方せん無しで購入可能です。
医療用の『エバステル錠(成分名:エバスチン)』と同じ成分の一般用医薬品は購入可能
医療用の『エバステル錠(エバスチン)』はスイッチOTC化されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入が可能です。
代表的な商品として、エバステルALがあります。
エバステルAL
成分 1錠中 | 分量 |
---|---|
エバスチン | 5mg |
次の量を就寝前に水又は温湯で服用してください。
[年齢:1回量:1日服用回数]
成人(15歳以上):1錠:1回
15歳未満の小児:服用しないこと
医療用では、成人には通常5~10mgが処方されます。
一般用医薬品のエバステルAL錠は1錠中にエバスチンを5mg含有しています。
医療用の『エバステル錠10mg』とエバステルALは含有量が異なりますので効果は同じではありません。
医療用の『エバステル錠(エバスチン)』と一般用医薬品の違い
医療用の『エバステル錠(エバスチン)』と一般用医薬品には違いがあります。
用量が異なる
医療用のエバステル錠(成分名エバスチン)は通常5mg~10mgで処方されますが、成人には10mgが処方されることがほとんどです。
一般用医薬品のエバステルALはエバスチンは1錠中に5mgしか含まれていません。
現在、エバステル錠(エバスチン)10mgを服用している方は、同じ効果が得られないと言えます。
効能・効果が異なる
効能・効果とは、使用できる疾患の範囲の事。薬の強さではありません。
医療用の『エバステル錠(エバスチン)』では以下の疾患に使用できます。
○蕁麻疹
○湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚瘙痒症
○アレルギー性鼻炎
それに対し、一般用医薬品では
花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:鼻みず、鼻づまり、くしゃみ
となっています。
詳細は購入時に薬剤師等から説明を受け、製品添付の文書の通りの正しい使用をお願いいたします。
https://hc.kowa.co.jp/wp-content/uploads/2014/03/Y1277R-T7K_%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E.pdf
医療用の『エバステル錠(エバスチン)』と同じ成分の一般用医薬品はエバステルALのみです
執筆時点ではエバスチン含有の一般用医薬品はエバステルALのみとなっています。
そのほかのアレルギー薬も参考にしてみてください。
エバスチン含有の一般用医薬品を購入する際の注意
エバスチン含有の医薬品を使用できない方もいます。購入の際には薬剤師等に確認をお願いします。
1.次の人は服用しないでください
(1)本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人。
(2)15歳未満の小児。
2.本剤を服用している間は,次のいずれの医薬品も使用しないでください
他のアレルギー用薬(皮膚疾患用薬,鼻炎用内服薬を含む),抗ヒスタミン剤を含有する内服薬等(かぜ薬,鎮咳去痰薬,乗物酔い薬,催眠鎮静薬等)
3.服用後,乗物又は機械類の運転操作をしないでください
(眠気等があらわれることがあります。)
4.授乳中の人は本剤を服用しないか,本剤を服用する場合は授乳を避けてください
(動物試験で薬剤の乳汁中への移行が認められています。)
5.服用前後は飲酒しないでください
まとめ
『エバステル錠(エバスチン)』と同じ成分の一般用医薬品が販売されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストアでの購入が可能です。
エバスチンが10mg含まれていれば、医療用のエバステル錠10mgと効果は同じですが、エバステルALのエバスチン含有量は5mgであることに注意が必要です。
エバスチンは眠くなりにくく、1日1回1錠の服用で24時間効果が持続します。
医療用と同じ効果を得たいのであれば、アレジオンやクラリチン、アレグラをおすすめします。
用法・用量を守って正しくお使いください。