病院に行かなくても薬局で買える、医療用と同じ成分の市販薬を調剤薬局の管理薬剤師が解説します。

ウフェナマートが入った塗り薬【消炎鎮痛薬】の市販薬のおすすめは?

ウフェナマートが入った塗り薬【消炎鎮痛薬】の市販薬のおすすめは?
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デリケートゾーンのかゆみに効果のある塗り薬が欲しいのですが・・・

ウフェナマートという非ステロイドの抗炎症薬が入った薬が良いと思います。

医療用のコンペックフエナゾールに入っているウフェナマートの塗り薬について紹介したいと思います。

この記事書いた人
phama_di(ファマディー)

<プロフィール>

  • 大手調剤薬局の管理薬剤師
  • 管理薬剤師歴は10年以上
  • 一般用医薬品も幅広く販売

スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。

医療用の『コンペックフエナゾール』の有効成分ウフェナマートは1991年にスイッチOTC化されましたので、処方せんが無くても薬局やドラッグストア、インターネットでの購入が可能です。

医療用(先発品)

  • コンベック軟膏5%
  • フエナゾール軟膏5%
  • コンベッククリーム5%
  • フエナゾールクリーム5%

医療用(後発品)なし

目次

ウフェナマートってどんな薬?

ウフェナマートは非ステロイド性抗炎症剤。皮膚の炎症や痛みを和らげる作用があります。

皮膚中移行が速やかで皮膚貯留性が優れているという特徴があります。痛みを止める作用は強くないのでロキソニンやボルタレンのような鎮痛薬としては用いられません。

医療用としては主に、皮膚の炎症(急性湿疹、慢性湿疹、脂漏性湿疹、貨幣状湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、おむつ皮膚炎、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎,帯状疱疹)に使用されます。

ウフェナマートが含まれている医療用の塗り薬について

医療用のウフェナマート含有の塗り薬には軟膏とクリームの2種類あります。

では市販薬のウフェナマート含有の塗り薬にはどのような商品があるのでしょうか。

調査したところ、医療用のようなウフェナマート単剤の製品はありませんでした。

ウフェナマート含有の市販薬(処方せん無しで購入可能)

ウフェナマート含有の市販薬は30種類以上販売されています。

そのうちいくつかを紹介します。

イハダプリスクリードD

成分 1g中分量
ウフェナマート50mg
トコフェロール酢酸エステル5mg
  • トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE):血行を促進し皮膚の新陳代謝を助ける

医療用にもっとも近い組成の商品です。ウフェナマートは医療用と同じ5%です。

湿疹,皮膚炎,ただれ,あせも,かぶれ,かゆみ,おむつかぶれに。

キュアレアa

成分 100g中分量
ウフェナマート5g
ジフェンヒドラミン1g
グリチルレチン酸0.3g
  • リドカイン(局所麻酔成分):かゆみや痛みを早く鎮める
  • ジフェンヒドラミン(抗ヒスタミン薬):かゆみ止め
  • グリチルレチン酸(抗炎症成分):皮膚の赤みを引かせる

湿疹、皮膚炎、ただれ、あせも、かぶれ、かゆみ、おむつかぶれに。

トレンタムGクリーム

成分 1g中分量
ウフェナマート50mg
リドカイン10mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩10mg
酢酸トコフェロール(酢酸トコフェロール)5mg
グリチルリチン酸二カリウム5mg
  • リドカイン(局所麻酔成分):かゆみや痛みを早く鎮める
  • クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン薬):かゆみ止め
  • トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE):血行を促進し皮膚の新陳代謝を助ける
  • グリチルリチン酸二カリウム(抗炎症成分):皮膚の赤みを引かせる

フェミニーナUP

成分 100 g中分量
ウフェナマート5.0 g
リドカイン1.0 g
クロルフェニラミンマレイン酸塩1.0 g
トコフェロール酢酸エステル0.5 g
  • リドカイン(局所麻酔成分):かゆみや痛みを早く鎮める
  • クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン薬):かゆみ止め
  • トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE):血行を促進し皮膚の新陳代謝を助ける

皮ふ炎、かゆみ、湿疹、かぶれ、おむつかぶれ、ただれ、あせもに。

メンソレータム カブレーナ

成分 1g中分量
ウフェナマート50mg
ジフェンヒドラミン10mg
トコフェロール酢酸エステル5mg
グリチルレチン酸3mg
ベンゼトニウム塩化物1mg
  • ジフェンヒドラミン(抗ヒスタミン薬):かゆみ止め
  • トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE):血行を促進し皮膚の新陳代謝を助ける
  • グリチルレチン酸(抗炎症成分):皮膚の赤みを引かせる
  • ベンゼトニウム塩化物(殺菌成分):雑菌の繁殖を抑える

かぶれ、おむつかぶれ、皮膚炎、かゆみ、湿疹、ただれ、あせもに。

ウフェナマート含有の医療用医薬品と市販薬の違い

ウフェナマート含有の医療用医薬品と市販薬との間には違いがあります。

効能・効果が異なる

効能・効果が異なります。効果といっても効き目が違うわけではありません。

医療用の『フエナゾール軟膏5%クリーム5%』は以下の疾患に使用できます。

急性湿疹,慢性湿疹,脂漏性湿疹,貨幣状湿疹,接触皮膚炎,アトピー皮膚炎,おむつ皮膚炎,酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎,帯状疱疹

一般用医薬品のウフェナマート含有の塗り薬は以下の疾患に使用できます。

かぶれ,おむつかぶれ,皮膚炎,かゆみ,湿疹,ただれ,あせも

※メンソレータム カブレーナ

ウフェナマート含有の一般用医薬品を使用してはいけない人

一般用医薬品のウフェナマート含有製品を使用できない方もいます。購入時は薬剤師等から説明を受けて購入してください。

1.次の部位には使用しないでください。
 目や目の周囲,口唇などの粘膜の部分等

※メンソレータム カブレーナ

製品によって注意事項が異なりますので、購入前に薬剤師等に確認してください。

ウフェナマート含有の塗り薬(市販薬)のまとめ

  • ウフェナマートは医療用にも使用されている成分です。
  • 市販薬にはウフェナマート単剤の製品はありませんが、含有量は医療用と同じ5%です
  • 非ステロイド性の抗炎症薬ですが、痛み止めとしての作用はありません。皮膚の炎症を抑える目的で使用します。

おむつかぶれやデリケートゾーンのかゆみや痛みに用いる成分です。ステロイド剤ではありません。

とにかくかゆみをすぐに止めたいならこちらのトレンタムGクリームフェミニーナUPをおすすめします。

ウフェナマートが入った塗り薬【消炎鎮痛薬】の市販薬のおすすめは?

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一般用医薬品購入時の注意点

このサイトでは病院でもらう薬と同じ成分の薬を処方せん無しで購入できるかどうかを紹介していますが、その薬を推奨している訳ではありません。

体質や服用中の薬によっては使用できないものもあります。

一般用医薬品を購入する際には医師・薬剤師・登録販売者に相談をしてください。

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この記事を書いた人

pharma_di(ファマディー)
大手チェーン調剤薬局の管理薬剤師。
保険調剤だけでなく市販薬の販売も行っています。

国は医療費削減のため、これからセルフメディケーションを推奨してくるはず。これから自己負担の割合も3割から上がるかもしれません。

この記事を読んでくれた皆様が上手なセルフメディケーションができるよう、薬剤師という立場から市販薬を選ぶポイントを解説しています。

他にも、薬剤師のための転職ブログ(ファマブロ)も運営しています。

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