病院でもらった『アレグラ錠(フェキソフェナジン)』と同じ薬って処方せん無しで薬局やドラッグストアで購入できますか?
『アレグラ錠60mg』ですね。
では今回は『アレグラ錠(フェキソフェナジン塩酸塩)』と同じ成分の薬が一般用医薬品として購入できるか解説していきます。
<プロフィール>
- 大手調剤薬局の管理薬剤師
- 管理薬剤師歴は10年以上
- 一般用医薬品も幅広く販売
スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。
医療用の『アレグラ錠(フェキソフェナジン)』と同じ成分の薬は、薬局やドラッグストアで処方せん無しで購入可能です。
医療用(先発品)アレグラ錠60mg、アレグラ錠30mg、アレグラOD錠60mg、アレグラドライシロップ5%
医療用(後発品):フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg、フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg、フェキソフェナジン塩酸塩OD錠60mg、フェキソフェナジン塩酸塩OD錠30mg、フェキソフェナジン塩酸塩DS5%
医療用の『アレグラ錠(成分名:フェキソフェナジン)』と同じ成分の一般用医薬品は購入可能
医療用の『アレグラ錠(フェキソフェナジン)』はスイッチOTC化されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入が可能です。
代表的な商品として、アレグラFXという名前で販売されています。
医療用の『アレグラ錠』と同じ成分を同じ量含んでいるアレグラFXは医療用と効果も同じです。
成分 1錠中 | 分量 |
---|---|
フェキソフェナジン塩酸塩 | 60mg |
[年齢:1回量:服用回数]
成人(15才以上):1錠:1日2回朝夕
15才未満:服用しないこと
医療用の『アレグラ錠(フェキソフェナジン)』と一般用医薬品の違い
医療用の『アレグラ錠(フェキソフェナジン)』と一般用医薬品には違いがあります。
効能・効果が異なる
効能・効果とは、使用できる疾患の範囲の事。薬の強さではありません。
医療用の『アレグラ錠(フェキソフェナジン)』では以下の疾患に使用できます。
アレルギー性鼻炎
蕁麻疹
皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒
それに対し、一般用医薬品では
花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻水、鼻づまり
となっています。
詳細は購入時に薬剤師等から説明を受け、製品添付の文書の通りの正しい使用をお願いいたします。
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/otcDetail/ResultDataSetPDF/780069_J1201000287_06_03/A
使用できる年齢が異なる
医療用のアレグラ錠60mgは12歳以上から服用可能ですが、一般用医薬品のアレグラFX錠は成人(15才以上)のみ使用可能となっています。
7歳から14歳の子供にはアレグラFXジュニアを使用してください。
成分 1錠中 | 分量 |
---|---|
フェキソフェナジン塩酸塩 | 30mg |
7才〜11才の小児:1回1錠、1日2回朝夕に服用してください。
12才〜14才の小児:1回2錠、1日2回朝夕に服用してください。
7才未満の小児:服用しないこと
医療用の『アレグラ錠60mg』と同じ成分の一般用医薬品はアレグラFXの他にもたくさん販売されています。
値段が安くても成分量が同じなら効果は同じです。
どれも1錠中にフェキソフェナジンが60mg含有されていますので、1日2回正しく服用すれば効果は同じです。
値段が安いものを選べば良いでしょう。
フェキソフェナジン含有の一般用医薬品を購入する際の注意
フェキソフェナジン含有の医薬品を使用できない方もいます。購入の際には薬剤師等に確認をお願いします。
1.次の人は服用しないでください。
(1)本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人
(2)15才未満の小児
2.本剤を服用している間は、次のいずれの医薬品も使用しないでください。
他のアレルギー用薬(皮ふ疾患用薬,鼻炎用内服薬を含む)、抗ヒスタミン剤を含有する内服薬等(かぜ薬、鎮咳去痰薬、乗物酔い薬、催眠鎮静薬等)、制酸剤(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤)、エリスロマイシン
3.服用前後は飲酒しないでください。
4.授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けてください。
(動物試験で乳汁中への移行が認められています。)
まとめ
『アレグラ錠(フェキソフェナジン)錠』と同じ成分の一般用医薬品が販売されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストアでの購入が可能です。
フェキソフェナジンが60mg含まれていれば、医療用のアレグラ錠と効果は同じです(成人の場合)。
フェキソフェナジンは眠くなりにくく、仕事や運転に支障を来しにくいという特徴があります。1日2回の服用が必要ですので飲み忘れには注意が必要です。また、食後でなくても(空腹時でも)服用可能です。
用法・用量を守って正しくお使いください。