病院でもらった『ザジテン点眼液』と同じ薬って処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入できますか?
『ザジテン点眼液』ですね。
では今回は『ザジテン点眼液(成分名:ケトチフェン)』と同じ成分の薬が一般用医薬品として購入できるか解説していきます。
<プロフィール>
- 大手調剤薬局の管理薬剤師
- 管理薬剤師歴は10年以上
- 一般用医薬品も幅広く販売
スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。
『ザジテン点眼液0.05%』と同じ成分の一般用医薬品があります。処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入可能です。
医療用(先発品):『ザジテン点眼液0.05%』
医療用(後発品):ケトチフェン点眼液0.05%
ケトチフェンってどんな薬?
ケトチフェンフマル酸塩は、「抗アレルギー作用」、「抗ヒスタミン作用」、「抗炎症作用」の3つの作用を有する抗アレルギー薬で、花粉やハウスダストなどによる目のかゆみや充血などの目のアレルギー症状にすぐれた効果を発揮します。
医療用の『ザジテン点眼液0.05%』と同じ成分の一般用医薬品は購入可能
医療用の『ザジテン点眼液0.05%』はスイッチOTC化されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入が可能です。
ザジテンAL点眼薬はすでに発売中止となってしまいました。
ザジテン点眼液と同じ成分で、現在販売しているのはジキナAL点眼薬だけとなります。
成分 100mL中 | 分量 | 内訳 |
---|---|---|
ケトチフェンフマル酸塩 | 69mg | (ケトチフェン50mg) |
もう一つ、アイリスAGガードという商品にもケトチフェンが含まれていますが、こちらの商品にはケトチフェンの他にグリチルリチン酸二カリウム、アミノエチルスルホン酸(タウリン)が含まれています。
そのため、ザジテン点眼と全く同じではありません。
成分 100mL中 | 分量 | 内訳 |
---|---|---|
ケトチフェンフマル酸塩 | 69mg | (ケトチフェンとして50mg) |
グリチルリチン酸二カリウム | 250mg | |
アミノエチルスルホン酸(タウリン) | 1000mg |
医療用の『ザジテン点眼液0.05%(成分名:ケトチフェン)』と一般用医薬品の違い
医療用の『ザジテン点眼液0.05%(成分名:ケトチフェン)』と一般用医薬品のジキナAL点眼薬には違いがあります。
1本あたりの量が異なる
医療用のザジテン点眼液は1本5mL入りですが、ジキナ点眼ALは1本15mLです。
効能・効果が異なる
効能・効果とは、使用できる疾患の範囲の事。薬の強さではありません。
医療用の『ザジテン点眼液(成分名:ケトチフェン)』は以下の疾患に使用できます。
アレルギー性結膜炎
それに対し、一般用医薬品では
花粉,ハウスダスト(室内塵)などによる次のような目のアレルギー症状の緩和:目の充血,目のかゆみ,目のかすみ(目やにの多いときなど),なみだ目,異物感(コロコロする感じ)
となっています。文面は異なりますが医師が診断しているかしていないかの違いですので、同じと考えていただいてよいでしょう。
詳細は購入時に薬剤師等から説明を受け、製品添付の文書の通りの正しい使用をお願いいたします。
使用できる年齢が異なる
医療用のザジテン点眼液は添付文書上では使用できる年齢に制限はありません。
ですが、一般用医薬品のジキナAL点眼薬は1歳未満の小児への使用はできません。
点鼻薬との併用不可
点鼻薬と併用する場合には、使用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください。(眠気等があらわれることがあります。)との記載があります。これは医療用には無い記述です。
ケトチフェン含有の一般用医薬品(点眼薬)を購入する際の注意
ケトチフェン含有の点眼薬を使用できない方もいます。購入の際には薬剤師等に確認をお願いします。
1.次の人は使用しないでください。
(1)本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人
(2)1才未満の小児
2.点鼻薬と併用する場合には,使用後,乗物又は機械類の運転操作をしないでください。(眠気等があらわれることがあります。)
1歳未満の小児には使用できませんのでご注意ください。
まとめ
『ザジテン点眼液0.05%(成分名:ケトチフェン)』と同じ成分の一般用医薬品が販売されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストアでの購入が可能です。
薬剤師等に十分説明を受けたうえで購入し、用法用量を守って正しくお使いください。