病院に行かなくても薬局で買える、医療用と同じ成分の市販薬を調剤薬局の管理薬剤師が解説します。

薬局で買える痛み止め「ルミフェン」は医療用でも使われていた?

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頭痛がつらくて困っているのですが、市販薬で良く効いて胃が痛くならないものってありませんか?

頭痛に良く効いて胃が痛くならない痛み止めですね。
では今回は頭痛に良く効く市販薬で胃に負担がかかりづらいアルミノプロフェンを解説していきましょう。

この記事書いた人
phama_di(ファマディー)

<プロフィール>

  • 大手調剤薬局の管理薬剤師
  • 管理薬剤師歴は10年以上
  • 一般用医薬品も幅広く販売

スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。

医療用にも使われていた鎮痛成分のアルミノプロフェン含有の製品が市販薬として購入できます。もちろん処方せんが無くても薬局やドラッグストア、インターネットでの購入が可能です。

目次

アルミノプロフェンってどんな薬?

アルミノプロフェンは医療用医薬品の『ミナルフェン』として長年使用されていた薬ですが発売中止となりました。他の解熱鎮痛薬との競争が激化して採算が取れないことが理由です。薬の効果や安全性に問題があったわけではありません。

アルミノプロフェンはCOX(シクロオキシゲナーゼ)を阻害し、痛みの原因物質であるプロスタグランジンを抑え、痛み、熱に効果を発揮します。
また、炎症に関与する白血球遊走などを抑えることにより、複合的に炎症をしずめ、痛みをおさえます。

アルミノプロフェンは、生体を守るCOX-1よりも、炎症によって誘導されるCOX-2をより多く阻害する成分ですので、痛みをしっかり押さえつつ、胃に負担がかからない痛み止めと言えます。

アルミノプロフェンが入っている市販薬

アルミノプロフェンが入っている市販薬は以下の通りです。

アルミノプロフェンの効果は?

医療用、特に整形領域でよく使われた痛み止めです。アルミノプロフェンは関節液に長く留まるという試験結果があり、関節痛に良く用いられていました。

市販薬のルミフェンは、医療用で用いられていたのと同じ量で承認されています。

眠くなる成分は入っていませんし、胃に負担がかかりづらいのでおすすめの痛み止めです。

これで効果が無ければ、ロキソニンSへの切り替えをおすすめします。

生理痛には、生理痛専用のエルペインコーワです。

アルミノプロフェン含有製品の医療用と市販薬の違い

医療用のアルミノプロフェン製品は現在ありません。

アルミノプロフェン含有の一般用医薬品で使用できるのは以下の疾患です。

○頭痛・肩こり痛・月経痛(生理痛)・腰痛・関節痛・神経痛・筋肉痛・咽喉痛・歯痛・抜歯後の疼痛・打撲痛・ねんざ痛・骨折痛・耳痛・外傷痛の鎮痛
○悪寒・発熱時の解熱

アルミノプロフェン含有製品を使用できない方もいますので、購入時は薬剤師等から説明を受けて購入してください。

1. 次の人は服用しないでください

 (1)本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人。
 (2)本剤又は他の解熱鎮痛薬,かぜ薬を服用してぜんそくを起こしたことがある人。
 (3)15歳未満の小児。
 (4)次の診断を受けた人。
  胃・十二指腸潰瘍
 (5)出産予定日12週以内の妊婦。
2.本剤を服用している間は,次のいずれの医薬品も服用しないでください
 他の解熱鎮痛薬,かぜ薬,鎮静薬
3.服用後,眠気,めまい,一時的な視力低下感があらわれた場合は,乗物又は機械類の運転操作をしないでください
4.服用前後は飲酒しないでください
5.長期連用しないでください

アルミノプロフェンが入っている市販薬まとめ

  • アルミノプロフェンは医療用でも長年使用されていて、安全性が高い
  • 整形領域の鎮痛で主に使用されてきた
  • 胃への負担がかかりにくい痛み止め

用法用量を守って正しくお使いください。

これで効かなかったら、ロキソニンSへ。

薬局で買える痛み止め「ルミフェン」は医療用でも使われていた?

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一般用医薬品購入時の注意点

このサイトでは病院でもらう薬と同じ成分の薬を処方せん無しで購入できるかどうかを紹介していますが、その薬を推奨している訳ではありません。

体質や服用中の薬によっては使用できないものもあります。

一般用医薬品を購入する際には医師・薬剤師・登録販売者に相談をしてください。

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この記事を書いた人

pharma_di(ファマディー)
大手チェーン調剤薬局の管理薬剤師。
保険調剤だけでなく市販薬の販売も行っています。

国は医療費削減のため、これからセルフメディケーションを推奨してくるはず。これから自己負担の割合も3割から上がるかもしれません。

この記事を読んでくれた皆様が上手なセルフメディケーションができるよう、薬剤師という立場から市販薬を選ぶポイントを解説しています。

他にも、薬剤師のための転職ブログ(ファマブロ)も運営しています。

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