病院でもらった『ロキソニン錠』と同じ薬って処方せん無しで薬局やドラッグストアで購入できますか?
『ロキソニン錠』ですね。では今回は『ロキソニン錠』と同じ成分の薬が一般用医薬品として購入できるか解説していきます。
<プロフィール>
- 大手調剤薬局の管理薬剤師
- 管理薬剤師歴は10年以上
- 一般用医薬品も幅広く販売
スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。
医療用の『ロキソニン錠』と同じ成分の薬は、薬局やドラッグストアで処方せん無しで購入可能です。
医療用の『ロキソニン』と同じ成分の一般用医薬品は購入可能
医療用の『ロキソニン錠』はスイッチOTC化されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入が可能です。
医療用のロキソニン錠には主成分が60mg入っていますが、一般用医薬品も同量が入っていますので効果は同じと言えます。
医療用の『ロキソニン錠』と一般用医薬品(ロキソニンSシリーズ)の違い
医療用の『ロキソニン錠』と一般用医薬品のロキソニンSシリーズでは違いがあります。
効能・効果が異なる
効能・効果とは、使用できる疾患の範囲の事。
薬の強さではありません。
一般用医薬品のロキソニンSシリーズでは、以下の疾患でのみ使用が可能となっていますのでご注意ください。
○頭痛・月経痛(生理痛)・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・腰痛・関節痛・神経痛・筋肉痛・肩こり痛・耳痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛
○悪寒・発熱時の解熱
詳細は購入時に薬剤師等から説明を受け、製品添付の文書の通りの正しい使用をお願いいたします。
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/otc/GUI/K1101000003G_4.pdf
医療用には無い特徴がある製品がある
ロキソニンSは医療用医薬品のロキソニン錠と成分は全く同じです。購入するならこれで十分です。
こちらのロキソニンSクイックは、独自の錠剤崩壊技術(クイックブレイク製法)を採用しており、早く溶けるそうです。
とはいえ、効果発現がものすごく早くなるというものでもありません。また、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムという胃粘膜保護成分が入っており、胃を守ってくれますので胃が弱い方には良いかもしれません。
ロキソニンSプレミアムはいかにも効きそうな名前です。ロキソプロフェンナトリウムに加えて、アリルイソプロピルアセチル尿素という成分も入っており、鎮痛効果を高めます。
さらに、鎮痛効果を助ける無水カフェインも含有されています。
1回2錠飲む必要がありますのでご注意ください。
ロキソニンSプラスはロキソニンSに胃を守る成分(酸化マグネシウム)を追加したものです。
効果はロキソニンSと同じですから、胃がよほど心配という方でない限りロキソニンSで良いでしょう。
ロキソプロフェンNaが60mg入っていれば効果は同じ。もともとロキソプロフェンNaは胃に負担がかかりづらい成分です。胃を守る成分の有無はあまり気にする必要は無いでしょう。
医療用の『ロキソニン錠』と同じ成分の一般用医薬品はロキソニンSシリーズの他にもたくさん販売されています。
例えば、ナロンLOXYやロキソプロフェン錠Mなど、成分も量も同じですから安いのを購入していただければよいと思います。
ロキソプロフェンNa含有の一般用医薬品を購入する際の注意
ロキソプロフェンNa含有の医薬品を使用できない方もいます。購入の際には薬剤師等に確認をお願いします。
1.次の人は服用しないで下さい。
(1)本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人
(2)本剤又は他の解熱鎮痛薬,かぜ薬を服用してぜんそくを起こしたことがある人
(3)15歳未満の小児
(4)医療機関で次の治療を受けている人
胃・十二指腸潰瘍,肝臓病,腎臓病,心臓病
(5)医師から赤血球数が少ない(貧血),血小板数が少ない(血が止まりにくい,血が出やすい),白血球数が少ない等の血液異常(血液の病気)を指摘されている人
(6)出産予定日12週以内の妊婦
2.本剤を服用している間は,次のいずれの医薬品も服用しないで下さい。
他の解熱鎮痛薬,かぜ薬,鎮静薬
3.服用前後は飲酒しないで下さい。
4.長期連続して服用しないで下さい。
(3〜5日間服用しても痛み等の症状が繰り返される場合には,服用を中止し,医師の診療を受けて下さい)
まとめ
『ロキソニン錠』と同じ成分の一般用医薬品はたくさん販売されています。
ロキソプロフェンNa水和物68.1mg(無水物として60mg)が入っていれば効果は変わりません。
ロキソニンSプレミアムなど、一部の商品には他の鎮痛剤も含まれていますので、体質に合った薬をお使いください。