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足のむくみ改善する市販薬【ベルフェミン】の効果と特徴を薬剤師が解説

足のむくみ改善する市販薬【ベルフェミン】の効果と特徴を薬剤師が解説
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足のむくみの症状を抑える市販薬はありますか?

ベルフェミンという足のむくみに効果のある市販薬があります。

では、今回は市販薬のベルフェミン(セイヨウトチノキ種子エキス)について紹介したいと思います。

この記事書いた人
phama_di(ファマディー)

<プロフィール>

  • 大手調剤薬局の管理薬剤師
  • 管理薬剤師歴は10年以上
  • 一般用医薬品も幅広く販売

スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。

西洋ハーブ(セイヨウトチノキ種子エキス)は医療用医薬品には使用されていませんが、2020年に医療用成分を経ずに一般用医薬品として使用可能なダイレクトOTCとなりました。

目次

ベルフェミン(成分名:セイヨウトチノキ種子エキス)ってどんな薬?

https://belfemin.jp/product/より
成分 2カプセル中分量内訳
セイヨウトチノキ種子エキス552mg(トリテルペングリコシド100mgが含まれる)(セイヨウトチノキ種子2.65g)

西洋ハーブ薬の「ベルフェミン」は、軽度の静脈還流障害による足のむくみや、疲れ・だるさ・痛みなどのむくみに伴う足の諸症状の改善する、セイヨウトチノキ種子エキス含有の医薬品。

セイヨウトチノキと言われてもピンとこないと思いますが、フランス語のマロニエなら聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。

東京の銀座にあるショッピング街にマロニエ通りがありますね。

初夏には花が咲き、秋には栗に似た実をつけます。

セイヨウトチノキ種子エキスの作用

セイヨウトチノキ種子エキスは、古くから医薬品として使用されてきた西洋ハーブのひとつで、本剤は欧州を中心に十数ヵ国の国々で一般用医薬品として使用されています。

セイヨウトチノキ種子エキスには、血管の細胞のすき間を塞ぐ作用と、静脈内の水分が血管外へしみ出ることを抑える作用があります。

静脈の血流が滞ると、血液がその部分にたまり静脈が広がってしまい、その結果、血管の細胞にすき間ができ、血管内の水分(血漿)が血管外へしみ出ることでむくみが生じます。


ベルフェミンを服用することにより、静脈還流障害によって滞っていた静脈の血流の流れが良くなり、足のむくみやむくみに伴う足のだるさなどを改善します。

次の1回量を1日2回,朝夕食前に服用してください。

[年齢:1回量]
成人(18歳以上):1カプセル
18歳未満:服用しないでください

西洋ハーブといってもベルフェミンは健康食品ではなく、医薬品です。サプリメントとも全く異なります。

健康食品よりも厳しい検査を経ていますし、患者を対象とした臨床試験によって効果が実証されています。

ベルフェミンは足のむくみに効果のある市販薬

ベルフェミンは以下の症状のある方が服用できます。

軽度の静脈還流障害(静脈の血流が滞ること)による次の諸症状の改善
足(ふくらはぎ、足首など)のむくみ、むくみに伴う足のだるさ・重さ・疲れ・つっぱり感・痛み

次の1回量を服用してください。

[年齢:1回量:1日服用回数]
成人女性(18歳以上):1錠:1回
18歳未満:服用しないでください。

ベルフェミンを使用できない方もいますので購入時は薬剤師等から説明を受けて購入してください。

1.次の人は服用しないでください
 (1)本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人。
 (2)18歳未満の人。
 (3)足以外のむくみ,又は全身にむくみのある人。(心臓病,肝臓病,腎臓病,内分泌系疾患等の病気による場合がありますので,医療機関を受診してください。)
 (4)足に激しい痛み,出血,色素沈着,びらんのある人。また,足の皮膚が褐色調に変化したり,硬くなった人。(血栓ができている場合や,症状が重症化している場合がありますので,医療機関を受診してください。)
 (5)次の診断を受けた人。
  心臓病,肝臓病,高血圧,腎臓病,糖尿病,甲状腺機能障害,動脈硬化症
 (6)乳癌,子宮癌等の手術(リンパ節切除)や放射線治療を受けたことがある人。
 (7)抗血小板剤(アスピリン,チクロピジン塩酸塩等),抗凝血剤(ワルファリン,ヘパリン等),血栓溶解剤(ウロキナーゼ等)で治療を受けている人。
2.本剤を服用している間は,次のいずれの医薬品も服用しないでください
 アスピリンを含有するかぜ薬・解熱鎮痛薬

ベルフェミンのまとめ

  • ベルフェミンはセイヨウトチノキ種子エキスを有効成分とした足のむくみ、むくみに伴う不快な諸症状を改善する医薬品です。
  • 医療用では使用されていませんが、臨床試験を実施した医薬品です。
  • サプリメントやハーブとは異なり、効果が認められています。

用法用量を守って正しくお使いください。

似ている商品に「プレフェミン」があります。

プレフェミンは月経前症候群(PMS)の治療薬ですので、間違えないようにお気を付けください。

生理痛でお困りの方はこちらをどうぞ。

女性専用薬は他にもあります。頻尿や尿漏れでお困りの方にはこんな薬もあります。

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一般用医薬品購入時の注意点

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体質や服用中の薬によっては使用できないものもあります。

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この記事を書いた人

pharma_di(ファマディー)
大手チェーン調剤薬局の管理薬剤師。
保険調剤だけでなく市販薬の販売も行っています。

国は医療費削減のため、これからセルフメディケーションを推奨してくるはず。これから自己負担の割合も3割から上がるかもしれません。

この記事を読んでくれた皆様が上手なセルフメディケーションができるよう、薬剤師という立場から市販薬を選ぶポイントを解説しています。

他にも、薬剤師のための転職ブログ(ファマブロ)も運営しています。

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