病院に行かなくても薬局で買える、医療用と同じ成分の市販薬を調剤薬局の管理薬剤師が解説します。

医療用『リンデロンVローション』と同じ成分の薬は処方せん無しで買える?

医療用『リンデロンVローション』と同じ成分の薬は処方せん無しで買える?
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病院でもらった『リンデロンVローション』と同じ薬って処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入できますか?

『リンデロン-Vローション0.12%』ですね。
では今回は『リンデロンVローション(成分名:ベタメタゾン吉草酸エステル)』と同じ成分の薬が一般用医薬品として購入できるか解説していきます。

この記事書いた人
phama_di(ファマディー)

<プロフィール>

  • 大手調剤薬局の管理薬剤師
  • 管理薬剤師歴は10年以上
  • 一般用医薬品も幅広く販売

スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。

『リンデロンVローション』と同じ成分の一般用医薬品があります。処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入可能です。

医療用(先発品):『リンデロン-Vローション0.12%』

医療用(後発品):ベタメタゾン吉草酸エステルローション0.12%

目次

ベタメタゾン吉草酸エステルってどんな薬?

ベタメタゾン吉草酸エステルは合成副腎皮質ステロイド。

グルココルチコイド受容体を刺激することにより、抗炎症作用を示します。

ステロイド外用薬の強さは5段階に区分されています。

  1. ベリーストロング(とても強い)
  2. ストロンゲスト(最も強い)
  3. ストロング(強い)
  4. ミディアム(普通)
  5. ウィーク(弱い)

5段階のうち、ベタメタゾン吉草酸エステルは「ストロング(強い)」に分類されています。

市販薬の中では最も強い分類です。

医療用の『リンデロン-Vローション0.12%』と同じ成分の一般用医薬品は購入可能

医療用の『リンデロン-Vローション0.12%』はスイッチOTC化されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入が可能です。

市販薬として、リンデロンVsローションが販売されています。

成分 1g中分量
ベタメタゾン吉草酸エステル1.2mg

リンデロンVGローションとは異なりますのでご注意ください。

医療用のリンデロンVGローションは、ベタメタゾン吉草酸エステルに加えて抗生物質のゲンタマイシン硫酸塩が含まれています。

一般用医薬品のリンデロンVsローションには抗生物質は含まれていませんのでご注意ください。

医療用の『リンデロンVローション(成分名:ベタメタゾン吉草酸エステル)』と一般用医薬品の違い

医療用の『リンデロンVローション(成分名:ベタメタゾン吉草酸エステル)』と一般用医薬品の違いがあります。

効能・効果が異なる

効能・効果とは、使用できる疾患の範囲の事。薬の強さではありません。

医療用の『リンデロンVローション(成分名:ベタメタゾン吉草酸エステル)』は以下の疾患に使用できます。

湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、女子顔面黒皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎を含む)、乾癬、皮膚そう痒症、鼓室形成手術・内耳開窓術・中耳根治手術の術創、進行性壊疽性鼻炎

それに対し、一般用医薬品では、

湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、かゆみ、しもやけ、虫さされ、じんましん

となっています。

詳細は購入時に薬剤師等から説明を受け、製品添付の文書の通りの正しい使用をお願いいたします。

ベタメタゾン吉草酸エステル含有の一般用医薬品(外用薬)を購入する際の注意

ベタメタゾン吉草酸エステル含有の外用剤を使用できない方もいます。購入の際には薬剤師等に確認をお願いします。

1.次の人は使用しないでください
 本剤または本剤の成分によりアレルギー症状をおこしたことがある人
2.次の部位には使用しないでください
 (1)水痘(水ぼうそう)、みずむし・たむしなどまたは化膿している患部
 (2)目、目の周囲
3.顔面には、広範囲に使用しないでください
4.長期連用しないでください

まとめ

医療用のリンデロンVローション(成分名:ベタメタゾン吉草酸エステル)と同じ成分の一般用医薬品が販売されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストアでの購入が可能です。

リンデロンVGローションとは違いますのでご注意ください。一般用医薬品のリンデロンVsローションには抗生物質は入っていません。

薬剤師等に十分説明を受けたうえで購入し、用法用量を守って正しくお使いください。

医療用『リンデロンVローション』と同じ成分の薬は処方せん無しで買える?

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一般用医薬品購入時の注意点

このサイトでは病院でもらう薬と同じ成分の薬を処方せん無しで購入できるかどうかを紹介していますが、その薬を推奨している訳ではありません。

体質や服用中の薬によっては使用できないものもあります。

一般用医薬品を購入する際には医師・薬剤師・登録販売者に相談をしてください。

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この記事を書いた人

pharma_di(ファマディー)
大手チェーン調剤薬局の管理薬剤師。
保険調剤だけでなく市販薬の販売も行っています。

国は医療費削減のため、これからセルフメディケーションを推奨してくるはず。これから自己負担の割合も3割から上がるかもしれません。

この記事を読んでくれた皆様が上手なセルフメディケーションができるよう、薬剤師という立場から市販薬を選ぶポイントを解説しています。

他にも、薬剤師のための転職ブログ(ファマブロ)も運営しています。

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