病院に行かなくても薬局で買える、医療用と同じ成分の市販薬を調剤薬局の管理薬剤師が解説します。

医療用『チアトンカプセル』と同じ成分の市販薬はある?薬局で買える?

医療用『チアトンカプセル』と同じ成分の市販薬はある?薬局で買える?
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腹痛がつらくて困っているのですが、病院でもらった『チアトンカプセル』と同じ成分の市販薬は薬局やドラッグストアで買えますか?

『チアトンカプセル』ですね。
では今回は、『チアトンカプセル(成分名:チキジウム臭化物)』と同じ成分の市販薬が薬局で買えるか解説していきます。

この記事書いた人
phama_di(ファマディー)

<プロフィール>

  • 大手調剤薬局の管理薬剤師
  • 管理薬剤師歴は10年以上
  • 一般用医薬品も幅広く販売

スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。

医療用の『チアトンカプセル』と同じ成分のチキジウム臭化物はスイッチOTC化されています。
処方せんが無くても薬局やドラッグストア、インターネットでの購入が可能です。

医療用(先発品):チアトンカプセル5mg、チアトンカプセル10mg

医療用(後発品):チキジウム臭化物カプセル5mg、チキジウム臭化物カプセル10mg

目次

チキジウム臭化物ってどんな薬?

チキジウム臭化物が持つ抗コリン作用により、胃や腸管などのけいれんを抑え痛みを和らげます。胃酸分泌を抑制する作用もあります。

チキジウム臭化物が含まれている市販薬(処方せん無しで購入可能)

チキジウム臭化物が含まれている市販薬は以下の通りです。

大正胃腸薬Pのみです。

大正胃腸薬P

1カプセル中:チキジウム臭化物 5mg

成人(15才以上):1カプセル:1日3回まで

成分 1カプセル中分量
チキジウム臭化物5mg

医療用のチアトンカプセル5mgと同じ効果です。

チキジウム臭化物含有の医療用医薬品と市販薬の違い

チキジウム臭化物含有の医療用医薬品と市販薬との間には違いがあります。

効能・効果が異なる

効能・効果が異なります。効果といっても効き目が違うわけではありません。

同じ成分が同じ量入っていれば効果は同じです。

「大正胃腸薬P」1カプセルと医療用のチアトンカプセル(0.5mg)1カプセルが同じ効果となります。

医療用の『チアトンカプセル(成分名:チキジウム臭化物)』は以下の疾患に使用できます。

下記疾患における痙攣並びに運動機能亢進
胃炎、胃・十二指腸潰瘍、腸炎,過敏性大腸症候群、胆のう・胆道疾患、尿路結石症

一般用医薬品のチキジウム臭化物含有製品は以下の疾患に使用できます。

胃痛,腹痛,さしこみ(腹部疝痛)
(本剤は,胃腸の緊張をやわらげる成分を含んでいます)

一般用医薬品のチキジウム臭化物含有製品を使用できない方もいます。購入時は薬剤師等から説明を受けて購入してください。

1.次の人は服用しないでください
 (1)本剤,本剤の成分又は他の胃腸鎮痛鎮痙薬によりアレルギー症状を起こしたことがある人。
 (2)次の診断を受けた人。[症状を悪化させることがあります]
  緑内障,前立腺肥大,心臓病,麻痺性イレウス(腸閉塞),甲状腺機能亢進症,不整脈,潰瘍性大腸炎
2.本剤を服用している間は,次のいずれの医薬品も使用しないでください
 他の胃腸鎮痛鎮痙薬,ロートエキスを含有する他の胃腸薬,乗物酔い薬,抗ヒスタミン剤を含有する内服薬等(かぜ薬,鎮咳去痰薬,鼻炎用内服薬,アレルギー用薬等)
3.服用後,乗物又は機械類の運転操作をしないでください
 (目のかすみ,異常なまぶしさ等の症状があらわれることがあります)

服用できる年齢が異なる

医療用のチアトンカプセルは添付文書上、年齢制限はありません。

チキジウム臭化物の一般用医薬品では、15才未満は服用しないこととなっていますのでご注意ください。

チキジウム臭化物一般用医薬品のまとめ

  • チキジウム臭化物は医療用にも使用されている成分。
  • 胃痛、腹痛、さしこみに効果がある。
  • 内臓の痛み以外には効果が無いので頭痛薬としては使用できません。
  • 15歳未満は服用できません。

用法用量を守って正しくお使いください。

同じ系統の成分でブチルスコポラミンを紹介した記事もありますのでご覧ください。

医療用『チアトンカプセル』と同じ成分の市販薬はある?薬局で買える?

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一般用医薬品購入時の注意点

このサイトでは病院でもらう薬と同じ成分の薬を処方せん無しで購入できるかどうかを紹介していますが、その薬を推奨している訳ではありません。

体質や服用中の薬によっては使用できないものもあります。

一般用医薬品を購入する際には医師・薬剤師・登録販売者に相談をしてください。

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この記事を書いた人

pharma_di(ファマディー)
大手チェーン調剤薬局の管理薬剤師。
保険調剤だけでなく市販薬の販売も行っています。

国は医療費削減のため、これからセルフメディケーションを推奨してくるはず。これから自己負担の割合も3割から上がるかもしれません。

この記事を読んでくれた皆様が上手なセルフメディケーションができるよう、薬剤師という立場から市販薬を選ぶポイントを解説しています。

他にも、薬剤師のための転職ブログ(ファマブロ)も運営しています。

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