病院でもらった『ブラダロン錠』と同じ薬って処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入できますか?
『ブラダロン錠』ですね。
では今回は『ブラダロン錠(成分名:フラボキサート塩酸塩)』と同じ成分の薬が一般用医薬品として購入できるか解説していきます。
<プロフィール>
- 大手調剤薬局の管理薬剤師
- 管理薬剤師歴は10年以上
- 一般用医薬品も幅広く販売
スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。
医療用の『ブラダロン錠』と同じ成分の薬は、処方せんが無くても薬局やドラッグストアで買えます。
医療用(先発品):ブラダロン錠200mg
医療用(後発品):フラボキサート塩酸塩錠200mg
ブラダロン錠(成分名:フラボキサート塩酸塩)ってどんな薬?
フラボキサート塩酸塩は、膀胱の平滑筋に直接作用し、膀胱用量の増大、尿意発現の遅延、排尿回数を減少させます。
排尿力を低下させることは無いと言われています。
医療用の『ブラダロン錠(成分名:フラボキサート塩酸塩)』と同じ成分の一般用医薬品は購入可能
医療用のブラダロン錠(成分名:フラボキサート塩酸塩)はスイッチOTC化されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストアで購入が可能です。
商品名として、ユリガードLとレディガードコーワがあります。
ユリガードLはカプセルです。
成分 1カプセル中 | 分量 |
---|---|
フラボキサート塩酸塩 | 200mg |
レディガードコーワは錠剤です。
1錠・カプセル中にフラボキサート塩酸塩が200mg含まれています。1日3回服用します。
どちらでも効果は同じですので、錠剤かカプセルか飲みやすい方を選べば良いと思います。
医療用の『ブラダロン錠(成分名:フラボキサート塩酸塩)』と一般用医薬品の違い
医療用の『ブラダロン錠(成分名:フラボキサート塩酸塩)』と一般用医薬品には違いがあります。
効能・効果が異なる
効能・効果とは、使用できる疾患の範囲の事。薬の強さではありません。
医療用の『ブラダロン錠(成分名:フラボキサート塩酸塩)』は以下の疾患に使用できます。
下記疾患に伴う頻尿、残尿感
神経性頻尿、慢性前立腺炎、慢性膀胱炎
それに対し、一般用医薬品は
女性における頻尿(排尿の回数が多い)、残尿感
となっています。
ユリガードLもレディガードコーワも女性専用
医療用のブラダロン錠は男性にも女性にも使用しますが、市販薬のユリガードLもレディガードコーワも15歳以上の女性のみ使用可能となっています。
フラボキサート塩酸塩含有の市販薬を使用できない方もいますので購入時は薬剤師から説明を受けて購入してください。
1.次の人は服用しないでください
(1)男性(男性は前立腺肥大症による症状の可能性があり、本剤を服用すると尿が出にくくなる恐れがあります)。
(2)本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人。
(3)15歳未満の小児。
(4)妊婦又は妊娠していると思われる人(妊娠中の服用については,安全性が十分に確認されていません)。
(5)医療機関にて幽門、十二指腸及び腸管の閉塞の診断を受けた人。
(6)次の症状等がある人(何らかの重篤な疾患等による症状の可能性がありますので,泌尿器科の専門医を受診してください)。
●脳脊髄疾患(脳腫瘍、脳梗塞や脳出血等の脳血管障害、パーキンソン病、脊髄損傷、脊椎腫瘍等)の診断を受けた人
●子宮癌又は直腸癌等の骨盤内手術を受けた人
●血尿、排尿痛、膀胱痛、尿失禁の症状のある人
●日中の頻尿がなく、就寝後のみ頻尿のある人
●発症が急性(発症後1ヵ月以内)の人
2.本剤を服用している間は,次のいずれの医薬品も服用しないでください
胃腸鎮痛鎮痙薬、ロートエキスを含有する胃腸薬、乗物酔い薬、鼻炎用内服薬、かぜ薬
3.服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください
(眠気や目のかすみ、異常なまぶしさ等の症状があらわれることがあります。)
4.服用前後は飲酒しないでください
5.長期連用しないでください
(1ヵ月以上服用する場合、医師、薬剤師又は登録販売者に相談して服用してください。)
まとめ
『ブラダロン錠(成分名:フラボキサート塩酸塩)』と同じ成分の一般用医薬品はユリガードLとレディガードコーワの2商品のみです。
15歳以上の女性のみ使用可能です。長期連用はしないこと、服用後は運転をしないなどの注意点もたくさんありますので、使用上の注意をよく読んで正しく使用してください。
女性の頻尿や残尿感を改善させる薬は他にもあります。