病院でもらった『アスタット軟膏1%』と同じ成分の市販薬は処方せんが無くても薬局やドラッグストアで買えますか？
『アスタット軟膏1%』ですね。
では今回は、医療用の『アスタット軟膏1%（成分名：ラノコナゾール）』と同じ成分の市販薬が薬局で買えるか解説していきます。
医療用の『アスタット軟膏1%』と同じ成分のラノコナゾールはスイッチOTC化されています。
処方せんが無くても薬局やドラッグストア、インターネットでの購入が可能です。
医療用（先発品）：アスタット軟膏1%
医療用（後発品）：ラノコナゾール軟膏1%
ラノコナゾールってどんな薬？
ラノコナゾールはイミダゾール系の抗真菌薬。水虫などの原因菌である真菌の細胞膜合成を阻害し、真菌の増殖を抑え、抗真菌作用を示します。患部によく浸透し、角質層に長時間留まるため、1日1回の使用で効果を発揮します。
ラノコナゾールが含まれている市販薬の軟膏剤（処方せん無しで購入可能）
医療用のアスタット軟膏1%にはラノコナゾール含まれています。
市販薬もラノコナゾールを1％含んでいますが、吸収促進成分のメントールを多めに加えて清涼感を出している商品や、血行促進成分を加えた商品もあります。
ラノコナゾールが含まれている市販薬の軟膏剤
- ピロエースEX軟膏（すでに発売終了）
- ピロエースZ軟膏
ピロエースEX軟膏もピロエースZ軟膏も含有成分は同じです。現在は液、軟膏、クリームとすべてピロエースZシリーズとして展開されています。
ピロエースZ軟膏
抗真菌成分のラノコナゾールに加え、雑菌の繁殖をおさえるイソプロピルメチルフェノール、炎症を抑えるグリチルレチン酸が含まれています。
軟膏はジュクジュクしてしみるような水虫に使うと良いです。
クリームは皮がむけてふやけているような水虫に。
乾燥している場合には液剤を使うと良いでしょう。
ラノコナゾール含有の医療用医薬品と市販薬の違い
ラノコナゾール含有の軟膏剤は、医療用医薬品と市販薬との間に違いがあります。
含有成分が異なる
医療用のアスタット軟膏1%の有効成分はラノコナゾールだけですが、市販薬には、イソプロピルメチルフェノールとグリチルレチン酸が含まれています。
効能・効果が異なる
効能・効果が異なります。効果といっても効き目が違うわけではありません。
医療用の『アスタット軟膏1%』は以下の疾患に使用できます。
白 癬：足白癬、体部白癬、股部白癬
カンジダ症：間擦疹、指間びらん症、爪囲炎
癜 風
一般用医薬品のラノコナゾール含有軟膏剤は以下の疾患に使用できます。
みずむし，いんきんたむし，ぜにたむし
ラノコナゾール含有の一般用医薬品を使用してはいけない人
一般用医薬品のラノコナゾール含有の軟膏を使用できない方もいます。購入時は薬剤師等から説明を受けて購入してください。
1.次の人は使用しないでください
本剤又は本剤の成分により過敏症状（発疹・発赤，かゆみ，浮腫等）を起こしたことがある人
2．次の部位には使用しないで下さい。
（1）目や目の周囲，粘膜（例えば，口腔，鼻腔，膣等），陰のう，外陰部等
（2）しっしん
（3）湿潤，ただれ，亀裂や外傷のひどい患部
ラノコナゾール含有ローション剤（市販薬）のまとめ
- ラノコナゾールは医療用にも使用されている成分。
- 医療用とラノコナゾールの含有量は同じ
- 医療用には入っていないイソプロピルメチルフェノールとグリチルレチン酸が含まれている。
用法用量を守って正しくお使いください。
