病院に行かなくても薬局で買える、医療用と同じ成分の市販薬を調剤薬局の管理薬剤師が解説します。

アラセナ−A軟膏は薬局で買える?口唇ヘルペス再発専用の市販薬

アラセナ−A軟膏は薬局で買える?口唇ヘルペス再発専用の市販薬
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口唇ヘルペスが再発してしまったみたいです。病院でもらった『アラセナ−A軟膏』と同じ成分の市販薬は薬局やドラッグストアで買えますか?

『アラセナ−A軟膏3%』ですね。
では今回は、『アラセナ−A軟膏3%、アラセナ−Aクリーム3%(成分名:ビダラビン)』と同じ成分の市販薬が薬局で買えるか解説していきます。

この記事書いた人
phama_di(ファマディー)

<プロフィール>

  • 大手調剤薬局の管理薬剤師
  • 管理薬剤師歴は10年以上
  • 一般用医薬品も幅広く販売

スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。

医療用の『アラセナ−A軟膏3%、アラセナ−Aクリーム3%』と同じ成分のビダラビンはスイッチOTC化されています。
処方せんが無くても薬局やドラッグストア、インターネットでの購入が可能です。

医療用(先発品):アラセナ−A軟膏3%、アラセナ−Aクリーム3%

医療用(後発品):ビダラビン軟膏3%、ビダラビンクリーム3%

目次

ビダラビンってどんな薬?

ビダラビンは、ウイルスのDNA依存DNAポリメラーゼを強力に阻害することにより、口唇ヘルペスの原因ウイルスである単純ヘルペスウイルスの増殖を抑制します。

ビダラビンが含まれている市販薬(処方せん無しで購入可能)

ビダラビンが含まれている市販薬は以下の通りです。

  • アラセナS
  • アラセナSクリーム

ビダラビンの市販薬 アラセナS(軟膏)とアラセナSクリームはどっちが良い?

口唇ヘルペスウイルス治療薬の軟膏とクリームはどちらが良いか迷う方もいると思います。

基本的に軟膏は皮膚への刺激が少なく、患部を保護する働きが強いとされています。但し、塗った後は少しべたつきます。塗った後が目立ちやすい特徴があります。

クリームタイプは伸びが良く、塗った後が目立ちにくいという特徴がありますが、患部を保護する働きは軟膏よりは弱めです。

しっかり治したいなら軟膏タイプを、塗ったところが目立つと困る方はクリームタイプをお選びいただければよいと思います。

アラセナS

成分 1g中分量
ビダラビン30mg

1日1〜4回,患部に適量を塗布する。(唇やそのまわりにピリピリ,チクチクなどの違和感をおぼえたら,すぐに塗布する)
・早期に使用すると治りが早く,ひどくなりにくいため,ピリピリ,チクチクなどの違和感をおぼえたら出来るだけ早く(5日以内)に使用を開始してください。
・使用時期は毎食後,就寝前を目安にご使用ください。

アラセナSクリーム

成分 1g中分量
ビダラビン30mg

1日1〜4回,患部に適量を塗布する。(唇やそのまわりにピリピリ,チクチクなどの違和感をおぼえたら,すぐに塗布する)
・早期に使用すると治りが早く,ひどくなりにくいため,ピリピリ,チクチクなどの違和感をおぼえたら出来るだけ早く(5日以内)に使用を開始してください。
・使用時期は毎食後,就寝前を目安にご使用ください。

軟膏タイプでもクリームタイプでも濃度は同じです。正しい用法・用量で使えば効果は同じです。

ビダラビン含有の医療用医薬品と市販薬の違い

ビダラビン含有の医療用医薬品と市販薬との間には違いがあります。

効能・効果が異なる

効能・効果が異なります。効果といっても効き目が違うわけではありません。

医療用の『アラセナ−A軟膏3%、アラセナ−Aクリーム3%(成分名:ビダラビン)』は以下の疾患に使用できます。

帯状疱疹、単純疱疹

一般用医薬品のビダラビン含有製品は以下の疾患に使用できます。

口唇ヘルペスの再発(過去に医師の診断・治療を受けた方に限る)

過去に医師の診断を受けて治療をしたが、再発してしまった方だけが使用可能です。

使用できる年齢が異なる

医療用の『アラセナ−A軟膏3%、アラセナ−Aクリーム3%』は添付文書上、使用できる年齢に制限はありません。

一般用医薬品のビダラビン含有製品は、6才未満は使用しないこととなっていますのでご注意ください。

ビダラビン含有の一般用医薬品を使用してはいけない人

一般用医薬品のビダラビン含有製品を使用できない方もいます。購入時は薬剤師等から説明を受けて購入してください。

1.次の人は使用しないでください
(1)医師による口唇ヘルペスの診断・治療を受けたことのない人。
  (医師による口唇ヘルペスの診断を受けたことのない人は,自分で判断することが難しく,初めて発症した場合には症状がひどくなる可能性がありますので,医師の診療を受けてください。)
 (2)患部が広範囲の人。(患部が広範囲に及ぶ場合は重症ですので,医師の診療を受けてください。)
 (3)本剤又は本剤の成分によるアレルギー症状を起こしたことがある人。(本剤の使用により再びアレルギー症状を起こす可能性があります。)
 (4)6歳未満の乳幼児。(乳幼児の場合,初めて感染した可能性が高いと考えられます。)
 (5)発熱,広範囲の発疹等の全身症状がみられる人。(発熱や広範囲の発疹など全身症状がみられる場合は,重症化する可能性がありますので,医師の診療を受けてください。)
2.口唇や口唇周辺以外の部位には使用しないでください
  (口唇ヘルペスは口唇やその周辺にできるものです。)
3.長期連用しないでください
 (本剤の使用により症状の改善がみられても,治るまでに2週間を超える場合は,重症か他の疾患の可能性があります。)

ビダラビン含有 口唇ヘルペス治療薬(市販薬)のまとめ

  • ビダラビンは医療用にも使用されている成分です。
  • 口唇ヘルペスの再発例にのみ使用可能です。
  • 軟膏タイプとクリームタイプがあります。

用法用量を守って正しくお使いください。

アラセナ−A軟膏は薬局で買える?口唇ヘルペス再発専用の市販薬

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一般用医薬品購入時の注意点

このサイトでは病院でもらう薬と同じ成分の薬を処方せん無しで購入できるかどうかを紹介していますが、その薬を推奨している訳ではありません。

体質や服用中の薬によっては使用できないものもあります。

一般用医薬品を購入する際には医師・薬剤師・登録販売者に相談をしてください。

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この記事を書いた人

pharma_di(ファマディー)
大手チェーン調剤薬局の管理薬剤師。
保険調剤だけでなく市販薬の販売も行っています。

国は医療費削減のため、これからセルフメディケーションを推奨してくるはず。これから自己負担の割合も3割から上がるかもしれません。

この記事を読んでくれた皆様が上手なセルフメディケーションができるよう、薬剤師という立場から市販薬を選ぶポイントを解説しています。

他にも、薬剤師のための転職ブログ(ファマブロ)も運営しています。

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