病院に行かなくても薬局で買える、医療用と同じ成分の市販薬を調剤薬局の管理薬剤師が解説します。

口内炎治療薬のアフタッチと同じ成分の市販薬は薬局で買えますか?

口内炎治療薬のケナログと同じ成分の市販薬は薬局で買えますか?
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口内炎を繰り替えしていて病院でアフタッチをもらっていました。今は同じ成分の薬は薬局やドラッグストアで買えますか?

アフタッチ口腔用貼付剤25μgですね。『トリアムシノロンアセトニド口腔用貼付剤25μg「大正」』も先発品です。

では今回は、『アフタッチ口腔用貼付剤25μgと同じ成分のトリアムシノロンアセトニドの口腔内貼付剤市販薬について解説していきたいと思います。

この記事書いた人
phama_di(ファマディー)

<プロフィール>

  • 大手調剤薬局の管理薬剤師
  • 管理薬剤師歴は10年以上
  • 一般用医薬品も幅広く販売

スイッチOTC成分を正しく使って上手にセルフメディケーションをするお手伝いをしていきます。

アフタッチ口腔用貼付剤25μg』の有効成分であるトリアムシノロンアセトニドはスイッチOTC化されていますので、処方せんが無くても薬局やドラッグストア、インターネットでの購入が可能です。

医療用(先発品):アフタッチ口腔用貼付剤25μg、『トリアムシノロンアセトニド口腔用貼付剤25μg「大正」

医療用(後発品):口腔内貼付剤は後発品なし

ちなみに、アフタッチ口腔用貼付剤25μgは直径7mm、トリアムシノロンアセトニド口腔用貼付剤25μg「大正」は直径は10mmです。

目次

トリアムシノロンアセトニドってどんな薬?

トリアムシノロンアセトニドは抗炎症作用、抗アレルギー作用を有するステロイド剤です。炎症を抑え、口内炎による痛みを軽減します。

医療用では口内炎治療薬の軟膏の他に、口腔用貼付剤、軟膏、クリーム、ゲル、注射剤が使用されています。

トリアムシノロンアセトニド含有の市販薬は処方せんなしで購入可能

トリアムシノロンアセトニド含有の口腔内貼付剤は以下の通りです。

口腔内貼付剤とは、口内炎部分に直接貼り付ける口腔内専用の貼付剤のことです。軟膏は広い範囲に塗ることができるのに対し、貼付剤は一点集中型です。患部に貼り付けたことによる保護効果もありますから、今すぐに痛みや刺激を止めるには口腔内貼付剤は効果的です。

市販薬では3種類が販売されているので違いを見て行きましょう。

  • アフタッチA
  • トラフルダイレクトa
  • 口内炎パッチ大正クイックケア

アフタッチA

成分 (1錠中)分量
トリアムシノロンアセトニド0.025mg

“貼る”口内炎治療薬です。口内炎をしっかり保護し、薬の成分が徐々に放出されて患部に作用します。
お薬は貼付後しばらくするとゼリー状になり、自然に溶けてなくなります。

指の先に少量の唾液をつけ、お薬のオレンジ色の面に押し当てて、白い面を患部へ貼付します。

医療用のアフタッチと有効成分トリアムシノロンアセトニドの含有量は同じです。

トラフルダイレクトa

成分 (1錠中)分量
トリアムシノロンアセトニド0.025mg

はがさず溶けてなくなる薄型フィルムタイプのお薬です。白い方が患部側です。

トラフルダイレクトaも含有成分と量は医療用のアフタッチと同じです。


口内炎パッチ大正クイックケア

成分 (1錠中)分量
トリアムシノロンアセトニド0.025mg

口腔内ですぐれた付着力をもち、患部を刺激からしっかりカバーします。パッチは溶けませんが、飲み込んでも害はありません。色の薄い方が患部側です。

アフタッチA、トラフルダイレクトa、口内炎パッチ大正クイックケアはいずれも有効成分のトリアムシノロンアセトニドを1錠中に0.025mg含んでいます。含有量は同じですから、効果も同等と考えられます。

医療用と市販薬の違い

医療用も市販薬も1錠中のトリアムシノロンアセトニド含有量は同じです。

効能・効果も同じです。

医療用も市販薬も使えるのは「アフタ性口内炎」のみです。

口内炎(アフタ性)とは、頬の内側や舌、唇の裏側などに、周りが赤っぽく、中央部が浅くくぼんだ白っぽい円形の痛みを伴う浅い小さな潰瘍(直径10mm未満)が1 〜数個できた炎症の総称。

因は明確ではありませんが、ストレス、疲労、あるいは偏った栄養摂取が関与すると言われています。

使用できる年齢について

医療用のアフタッチ口腔用貼付剤25μg、『トリアムシノロンアセトニド口腔用貼付剤25μg「大正」』は添付文書上、使用できる年齢に制限はありません。

トリアムシノロンアセトニド含有の口腔内貼付剤は5歳未満には使用できません。

5歳未満の小児には口腔用軟膏を使用してください。口腔用軟膏は1歳から使用可能です。

トリアムシノロンアセトニド含有の市販薬を使用してはいけない人

トリアムシノロンアセトニド含有の口腔内貼付剤を使用できない方もいます。購入時は薬剤師等から説明を受けて購入してください。

 次の人は使用しないでください。
(1)感染性の口内炎が疑われる人。(医師,歯科医師,薬剤師又は登録販売者に相談してください)
  ・ガーゼなどで擦ると容易に剥がすことのできる白斑が口腔内全体に広がっている人。(力ンジダ感染症が疑われます)
  ・患部に黄色い膿がある人。(細菌感染症が疑われます)
  ・口腔内に米粒大〜小豆大の小水疱が多発している人,口腔粘膜以外の口唇、皮膚にも水疱,発疹がある人。(ウイルス感染症が疑われます)
  ・発熱,食欲不振,全身倦怠感,リンパ節の腫脹などの全身症状がみられる人。(ウイルス感染症が疑われます)
 (2)口腔内に感染を伴っている人。(ステロイド剤の使用により感染症が悪化したとの報告があることから,歯槽膿漏,歯肉炎等の口腔内感染がある部位には使用しないでください)
 (3)5日間使用しても症状の改善がみられない人。
 (4)1〜2日間使用して症状の悪化がみられる人。

トリアムシノロンアセトニド口腔用貼付剤は5歳未満には使用できません。

長期連用は避けましょう。

トリアムシノロンアセトニド含有 一般用医薬品のまとめ

  • トリアムシノロンアセトニド口腔内貼付剤は医療用にも使用されている成分です。
  • トリアムシノロンアセトニドの含有量は医療用と市販薬で同じです。
  • 市販薬のトリアムシノロンアセトニド口腔内貼付剤は口内炎(アフタ性)にのみ使用可能です。5日間使用しても改善が見られない場合には医療機関を受診しましょう。
  • 表と裏を間違えると効果が出ませんので説明書をよく読んで使用してください。

用法用量を守って正しくお使いください。

口内炎治療薬のケナログと同じ成分の市販薬は薬局で買えますか?

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一般用医薬品購入時の注意点

このサイトでは病院でもらう薬と同じ成分の薬を処方せん無しで購入できるかどうかを紹介していますが、その薬を推奨している訳ではありません。

体質や服用中の薬によっては使用できないものもあります。

一般用医薬品を購入する際には医師・薬剤師・登録販売者に相談をしてください。

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この記事を書いた人

pharma_di(ファマディー)
大手チェーン調剤薬局の管理薬剤師。
保険調剤だけでなく市販薬の販売も行っています。

国は医療費削減のため、これからセルフメディケーションを推奨してくるはず。これから自己負担の割合も3割から上がるかもしれません。

この記事を読んでくれた皆様が上手なセルフメディケーションができるよう、薬剤師という立場から市販薬を選ぶポイントを解説しています。

他にも、薬剤師のための転職ブログ(ファマブロ)も運営しています。

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